認知症は、早期発見・早期治療によって
高い治療効果が期待できる病気です。
かかりつけで「認知症」と診断されているが、
徘徊、問題行動、気分の不調、食欲不振、幻覚妄想などの
周辺症状でお悩みの方や「認知症」かもしれないと
お悩みの方、心配されているご家族の方も
お気軽にご相談ください。
また、認知症の診断においてMRI・CT等の画像検査を
要する場合でも連携している他院に検査依頼して
おりますので、ご安心下さい。
担当医 | 植月 俊介・呉家 学・大浦 康孝 |
初診の流れ | 1) 当院まで連絡をいただき、ご希望の診察日時を予約してください。 混み合っている場合にはご希望に添えない場合がありますのでご了承ください。 【お問い合せ】06-6585-0868 【予約専用ダイヤル】070-4310-5010
2) 問診票の記入をお願いします。 ①HP上の問診票[PDF]をダウンロード→プリントアウト ②当院に連絡していただければ、問診票を郵送 以上2通りの方法があります。 3) 予約していただいた日時に来院していただき、問診票を受付でお渡しください。 その後、受付手続きをさせていただきます。 4) 初診時間は概ね20分程度となります。 心理検査の時間を含めると1時間程度となることもあります。 尚、関連病院で頭部画像診断を依頼しますので、 それに関しては当日もしくは後日ご紹介させていただきます。 その場合は、当院で予約させていただきます。 |
● 認知症とは
記憶や判断力の障害により、生活に支障をきたす状態のことです。
老いと共にかかる病気の一種で、多様な原因で脳細胞が死滅、またはその活動が鈍ることで、記憶や判断に必要な部分に障害が顕れ、意識混濁や喪失などの深刻な症状はないにせよ、社会的活動や人間関係の交流が難しくなる状態が半年以上続く症状です。
昨今、平均年齢が上昇したことにより、私たちの国は高齢化が加速し、それに比例して認知症患者数も増加しています。
平成22年度では、65歳以上の高齢者の約7人に1人が認知症と診断されているという統計からも「高齢化」という言葉の深刻さを感じます。認知症になる前の正常な状態と、認知症になった状態の狭間ともいえる立場にあると診断された「MCI」の人もこの統計に加えると約4人に1人と割合が上がります。
ここで留意して頂きたいのが、「MCI」の人々全員が認知症にならないということです。しかし、年齢が高くなるほど発症する可能性が高く、将来的にはさらにこの数は増加すると予想されています。
誰にでも当てはまることですが、年をとったら物事を思い出しにくくなったり、新しい知識を記憶するのが難しくなったりしますが、認知症は、これら「加齢が原因のものわすれ」とは別物です。古くからの記憶(昔の体験や交流のあった人の名前)自体を忘れてしまったり、「ものを忘れた」という自覚そのものが無かったりする場合、認知症の可能性が出てきます。
● 「加齢によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」の違い(一例)
加齢によるもの忘れ | 認知症によるもの忘れ | |
---|---|---|
体験したこと | 一部を忘れる (例)昼ご飯のメニュー | すべてを忘れている (例)昼ご飯を食べたこと自体 |
探し物に対して | 自分で探す 努力して見つけようとする | 他人のせいにする |
日常生活への支障 | ない | ある |
もの忘れの自覚 | ある | ない |
● 認知症の病気
アルツハイマー型認知症 » 詳しくはこちら
最も多いケースで記憶障害(もの忘れ)から始まることが多く、症状としては、段取りが立てられない、気候に合った服が選べない、薬の管理ができないなどです。脳血管性認知症 » 詳しくはこちら
一部の神経細胞に酸素や栄養が行き届かなくなることで、神経のネットワークが壊れたり神経細胞が死んでしまいます。脳梗塞や脳動脈硬化などによって発生するケースが多く、これにより、アルツハイマー型と比べ早い段階で歩行障害・記憶障害・言語障害も出やすくなります。レビー小体型認知症 » 詳しくはこちら
幻覚、幻視が現れる事が多く、その他、歩く事が困難になる等の運動機能の障害(パーキンソン症状)、自律神経障害等が見られます。前頭側頭型認知症
性格変化や社交性の欠如が現れやすく、その例として「突然会話中に立ち去る」「同じ行動・行為を行う」といった点が挙げられます。また、遺伝によるケースは極稀であり、働き盛りの世代ですら発症する恐れもあります。そのため、認知症はどんな方でも起こる病気と言えるでしょう。● 認知症の症状
周囲における出来事を正しく把握することが難しくなります。
認知症には、「中核症状」と「行動・心理症状」の二つの症状があります。
中核症状とは、脳細胞が障害を受け発生する症状の事を指します。そのような場合、下記のような症状で周囲における出来事が把握・認識できなくなります。
中核症状
(1) 記憶障害
新しい情報を記憶する事が難しくなります。ついさっき聞いた事・見たことですら思い出せなくなり、症状が進行するにしたがって以前の記憶すらも失っていきます。
(2) 見当識(けんとうしき)障害※
時間の感覚・季節感の感覚が低下、迷子になる・遠くへ歩こうとするといった行動も見られます。症状の進行によっては、家族の生死や自分自身の年齢などの記憶が失われます。
※見当識(けんとうしき)…現在の年月や時間、場所など基本的な状況を把握すること。
(3) 理解・判断力の障害
考える力やスピードが低下、二つ以上の物事が重なると話している相手を聞き分ける事が出来なくなるといった「考え分ける」という事が出来なくなります。また、小さな変化や普段とは違う出来事に遭遇すると混乱します。例として、自動販売機や駅の改札で「何をすればいいか」が分からなくなるケースが挙げられます。
(4) 実行機能障害
同じ商品を購入してしまう、同時に料理を作る事が出来ないといった、計画性・変化への柔軟な対応ができなくなります。
(5) 感情表現の変化
場の状況を認識できなくなります。そのため、思いがけない感情や反応を示し、周りの人が困惑します。
行動・心理症状
本人が元から備わっている性格や育った環境、人間関係など様々な要因が絡み合います。うつ状態や妄想といった心理・行動両方の症状です。
( 症状例 )
- (能力が衰えている事を自覚して結果)昔はあった明るさが無く、引っこみ思案に
- (昔は出来ていた行動などが出来なくなり)自信を失い、何もかもが面倒に
- (自分の不始末から)誰かが盗んだのではないかといった妄想
- (嫁・息子が自分の財産を狙っているといった)事実無根な訴え・行動が錯乱し徘徊